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#137
サーフィン特集

ON AIR Schedule
初回放送
6/30(fri)24:00-

再放送
7/3(mon)10:00-
7/9(sun)27:00-
7/10(mon)12:00-
7/21(fri)8:25-
7/30(sun)5:00-












 

 
 
斉藤リョーツが、現役チャンピオンやチャンピオン経験者に
“チャンピオンになるための条件”を聞き出していきます。


 
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FILE001  BMX FLATLAND 田中光太郎
FILE002  SNOWSCOOT Nicolas Pillin
FILE003  FREESKI 長田慎士
FILE004  BMX FLATLAND Martti Kuoppa
FILE005  WINDSURFIN Bjorn Dunkerbeck
FILE006  WINDSURFIN 板庇雄馬
FILE007  DRIFT Mad Mike
FILE008  BMX FLATLAND 佐々木元
FILE009  SKATEBOARD 瀬尻稜
FILE010  BMX PARK 米田Daniel大輔

FILE010  BMX PARK 米田Daniel大輔
2010 KING OF DART 優勝
  
■米田Daniel大輔的チャンピオンの条件

自分を本気で信じること
他人に何と言われようと自分を貫き前だけ見て目標に進むこと

斉藤)Daniel君は“BMX PARKライダー”ということだけど、STREETとPARKの違いは?

Daniel)STREETは、レール(手すり)をグラインドしたり、階段から飛び降りて技を決めたりとかで、PARKはジャンプ台やクォーターというハーフパイプのようなもので技を決めるものなんですけど、僕はPARKの方をメインでやっています。

斉藤)7/25のKING OF DARTで見事優勝したんだよね。どうでしたか?

Daniel)初めての優勝で、本当にうれしかったです。自分が持っているものを全て出し切れれば絶対に優勝できると確信していたので、大会で見事に決めることができてよかったです。

斉藤)PARKライダーとして本格的に活動してどのくらい?

Daniel)高校2年生くらいからBMXを始めて、今4年目。PARKを本格的に始めて3年くらいです。

斉藤)日本だと環境があまり整っていないと思うけど、始めようと思ったきっかけは?

Daniel)家の近くに、鵠沼スケートパークがあったのがきっかけです。

斉藤)鵠沼だと海が広がっているけど、海には行かずにBMXに行ったんだね。友達は皆サーフィンとかやっているんじゃないの?

Daniel)そうですね。皆はボードを持って海に行くけど、僕はBMXを持って海に行って、皆がサーフィンしている間、BMXに乗ってます。

斉藤)パークだとBMXの他にスケートボードやインラインスケートをやっている人達もいるよね?

Daniel)鵠沼のパークはBMX・スケートボード・インラインスケート、B3すべてができるパークなんですけど、BMXは1番やっている人が少ないです。

斉藤)若いうちは、人口が多いほう、流行っているものに行きがちだけど…。

Daniel)僕はBMXでバックフリップとかをやってみたいというところから始めたので、とにかくBMXがやりたくて、他のものには見向きもしませんでした。

斉藤)いきなりバックフリップはリスキーだよね?最初にメイクした時のこと覚えてる?

Daniel)覚えてます。最初岡山にあるスポンジで練習していたんですけど、その日は雨が降ってきて、次の日帰らなきゃいけないから、これは今やらなきゃなという感じになって挑戦したら見事に胸から落っこちてしまって…。もうバックフリップできないかもな…と思ったんですけど、鵠沼に帰って練習したら周りの友達が「絶対やるっしょ」って盛り上がってしまって。これはキメなきゃ帰れない状態になっちゃったんですけど、その中でやったらできました。最高の気分でした。

斉藤)仲間から背中を押してもらった感じだね?

Daniel)BMXだけでなく、スケートやインラインの皆も「ダニエル行けよ〜」って言ってくれて。やるしかない!!って思いました。

斉藤)今回KING OF DARTで優勝する前に、オーストラリアに武者修行に行ってたんだよね。そのきっかけは?

Daniel)僕のライバルで同い年の高木1040聖雄というものすごいBMXライダーがいるんですけど、彼が1年間ワーキングホリデーでオーストラリアに行くというのを聞いて、自分もこのままじゃいけないと思って一緒に行こうと決めました。同じ地域に行って、一緒に練習したりしました。

斉藤)オーストラリアは世界の中でもBMXの環境が整っているの?

Daniel)そうですね。アメリカに負けないくらい、オーストラリアにはトップのライダーがいて、トップ10に必ずいるくらい。そのぐらいレベルが高いんです。しかもどこの駅にもパークがあるんです。無名でもすごいライダーがいっぱいいる。そこで技を磨きたかったんです。

斉藤)オーストラリアに行って一番勉強になったことは?

Daniel)自分だけがアジア人で、周りは皆オーストラリア人の中で乗っていて「なんだ、こいつ」という目で見られてました。そんなところで、彼らに負けないトリックを見せることができた時、初めて「お前すごいね」「気に入ったよ」と言ってくれて、それから一緒に乗るようになりました。まずは彼らに認めてもらえるように一生懸命トレーニングしたんですけど、この経験はすごく自信になりました。

斉藤)サッカーの中田選手が海外に行った時もそうだったよね。チーム競技と個人競技の違いはあるけど、周りに認めてもらえるものを身につけてから行くのは大事だね。オーストラリアで、こういう風になりたいなと思える人に出会った?

Daniel)オーストラリア人で、アンドリュー・アフマダという、僕と同じ身長の小柄なライダーがいて「ミニ」と呼ばれているんですけど、彼はとてもいい奴で、ライディングも世界トップレベル。「俺が教えるからちょっと見てて」と何でも教えてくれる。そんなライダーになりたいなぁと思いました。

斉藤)頂点に立つアスリートとしては“心技体”全てが大事だよね。
環境含めライダーのレベルの違いも帰国してくると実感すると思うけど、Daniel君の場合は鵠沼があることはすごく大きいことで、日本中にBMXをやってみたいキッズがいっぱいいると思うんだけど、これから日本が世界と肩を並べる為には、どんな施設や環境があってほしい?

Daniel)パークにスポンジのフォームピットという、頭から落っこちても大丈夫で、安全に練習できる環境があるんですけど、そこで大きな技を覚えて、その次に、レジーマットというゴムのマットで練習をする。それが必要なんですが、日本にはレジーマットが1つも無いんです。スポンジの次はそのままもう硬いところ。間の1段階が抜けてるので、いくらスポンジでバックフリップができても怖くてパークではチャレンジできないライダーがたくさんいます。レジーマットがいろいろなパークにあると皆挑戦できるし練習できて、日本のレベルは上がっていくと思います。

斉藤)ホップステップジャンプのステップが無いんだね。そこが1番大事だよね。でもそういう環境を作っていくには、いろいろな活動をしていかないといけないよね?オーストラリアから帰ってきて、向こうの話を日本のライダーとすると盛り上がる?

Daniel)盛り上がりますね。でも日本に戻ってライダーの少なさを実感しました。オーストラリアでは、どこの道を歩いていてもBMXライダーがいました。でも日本だとパークで練習していても、BMXは自分しかいない時もあります。

斉藤)BMX以外のオーストラリアでの生活はどんなだった?

Daniel)とにかくメインはBMXだったので、クラブにも行かず、飲みにも行かず、限られた時間の中でどこまでBMXを伸ばせるかしか考えていなかったので、常にRIDE BMXという感じでした。

斉藤)相当気合を入れて何かをつかんでくるという気持ちだったんだね。お金の問題もあるだろうけど、できることなら長く向こうに行けば、相当なところまで行ける自信があるのでは?

Daniel)ありますね。すごい人達の中に自分を置かないと、彼らに追いつかないし、追い越せない。行くことは一番大事だと思います。

斉藤)先日の韓国の大会(ChunCheon 2010 World Leisure Cup)では、アジアクラス3位、ワールドクラス日本人最高の7位。この成績はどうとらえていますか?

Daniel)やっぱり悔しいです。アジアでは1位にならなきゃいけなかった。ワールドでトップ5に入りたかったです。でも今の自分の位置を知れたので、次はもっと上を目指したいです。

斉藤)日本に帰ってきてから練習法とか変化はあった?

Daniel)1分間どれだけ走れるか、どれだけすごいトリックを入れていけるかが大事になってくるんですけど、ランの最後の50秒くらいで大技を入れるというのは疲れてくるし、すごく大変なんですが、それを決めるために、走りこんだり体を鍛えたりして、他のトレーニングもやるようになりました。

斉藤)考えて突き詰めていくと真のアスリートになっていくよね。BMX以外のところでどんなものを取り入れるかが大事だね。
Daniel君は、CMにも出ているんだよね?

Daniel)去年の年末に携帯電話のCMに出ました。僕がバックフリップ180という技を決めるところを携帯のカメラで連写するというシーンです。あと保険会社のCMにも出させていただきました。

斉藤)そういう露出が増えていくと、BMXの人口が増えていくことにつながるかもしれないね。
オーストラリアに行って、世界との差や足りないものを痛感した部分はありますか?

Daniel)結構感じました。練習量は明らかに違います。彼らは朝から夜まで乗れるので、とにかく乗りまくっています。僕は4,5時間がっつり乗ったら、少し休みたいなぁって思うんですけど、彼らは毎日乗っていて、パークに行くといつも同じライダーが必ずいて乗り続けている。練習の量は格段に足りないと思いました。

斉藤)パークはBMX、スケートボード、インラインスケート皆で共用しているからね。難しい部分もあるよね。皆がそこまで突き詰めて真剣にやっている、ぎりぎりのところで頑張っているということを、あまり接することの無い大人の人達にきちんと伝えていったほうがいいかもしれないね。
Daniel君の今後の目標は?

Daniel)最終目標は、X-GAMESに出られるようなライダーになることです。本当のトップライダーしか出られないツアーや大会に、日本人でいつも当たり前のように出場できるようなライダーになりたいです。

斉藤)最後に、Daniel君のチャンピオンの条件は?

Daniel)どれだけ自分を本気で信じられるかだと思います。人に何と言われようと自分を貫き、前だけ見て自分の目標に進むことがチャンピオンの条件だと思います。

斉藤)今後の活躍、期待しています。頑張ってください!!

Daniel)ありがとうございます!!




FILE009  SKATEBOARD 瀬尻稜
2010 AJSA JAPAN PRO TOUR 第1戦・第2戦 連続優勝
■瀬尻稜的チャンピオンの条件

努力し続けること

斉藤)現在13歳、中学2年生でありながらプロスケーターの稜君。まずスケートボードを始めたきっかけは?

瀬尻)5歳の頃、お父さんがぼろぼろだったスケートボードを持ってきてくれて、それを駐車場でやっていたら、どんどん面白くなってきて、こどもの日にちゃんとしたスケートボードを買ってもらいました。ちょうどその頃、近所に新しいスケートパークが出来たので、そこに通って練習するようになりました。

斉藤)ボードを持っていたということは、お父さんもスケートボードをやっていたの?

瀬尻)もともとサーフィンをやっていたんです。でもお父さんが持っていたボードは魚みたいな形をした昔の安いものでした。

斉藤)新しいボードを買ってもらうということは、かなりハマったってこと?

瀬尻)そうですね。すごく楽しくって。

斉藤)周りの友達にはスケートボードをやっている人はいたの?

瀬尻)全然いませんでした。その頃ウルトラマンとか流行っていたけど、自分はあんまりそういうものに興味が無くて、スケートボードの方が良かったから、どんどんハマっていきました。

斉藤)1人で練習していたの?

瀬尻)そうですね。ただただ乗っていることが楽しかったので。プロテクターを全身につけて1人でやっていました。

斉藤)5歳から始めて、プロになったのは?

瀬尻)小学4年生の時です。

斉藤)プロになれるかな?って意識したのはいつぐらいなの?

瀬尻)小学1年の時、初めて大会に出て、その時はあまり成績はよくなかったんですけど、次に出た大会、小さい大会だったんですけど優勝できて…。その頃から大会に出るのが楽しくて仕方なくて、小3の時にアマチュアでチャンピオンになることができたんです。親もすごく応援してくれて。

斉藤)近所にパークができたという環境も大きかったのかな?

瀬尻)大きいですね。今でもそのパークにはよく行ってます。

斉藤)今、中学2年生。勉強とスケートボードの両立はどうですか?ご両親は勉強しなさいって言うんじゃない?

瀬尻)言います。大変です。来年は受験生だし。塾はこの間から行き始めました。

斉藤)今現在、AJSAプロツアー2連勝中。3戦目が今年の9月。優勝すると完全優勝になるわけだけど、自信は?

瀬尻)会場が神戸なんですけど、去年はその会場で8位。あまり得意なパークじゃないんです。特に関東と関西ではジャッジが微妙に違っていて、関西だとRとかぶっ飛んだりするのが評価されるんですけど、僕はそれがあまり得意では無いんです。

斉藤)かなりアウェイ感漂う中で戦わないといけないんだね。でも完全優勝したいよね?9月ということは中間テストとかあるんじゃない?

瀬尻)大会のちょっと前が中間テストなんですよ。でも絶対に(完全優勝)したいですね。そのためには練習しないと…。

斉藤)プロということは、遊びじゃないから、勝つということに責任を感じたりしていますか?家族やスポンサーに力を貸してもらっていると感じることは?

瀬尻)やっぱりすごく感じています。特に家族は、遠い大会会場でも連れて行ってくれる。1人じゃいけないところにも連れて行ってくれて練習をさせてくれる。本当に感謝しています。

斉藤)コンペティターとして活躍しているだけでなく、スケートクラブのコーチとしてもスケートの技術や楽しさを伝える活動をしているそうだけど。

瀬尻)人に教えるのは難しいです。自分が始めた頃はキッズスケーターが全然いなかったんですけど、最近はすごく増えていて、僕もキッズに教えることが多いんですけど、キッズが皆どんどんうまくなっていくのはとてもうれしいです。

斉藤)日本国内のスケートボード選手が、若い世代からスクールに入って練習している現状。稜君と同じ世代は皆どんな感じなの?

瀬尻)皆うまいですね。

斉藤)大人の人と同じ土俵に立つことのいい部分と悪い部分は?例えば、13歳だからあんまり疲れないとか(笑)

瀬尻)それはありますね。今はやっぱり大人の人と戦わなくてはいけない。でも年上の人達も皆いい仲間だと思っています。

斉藤)今、若い世代がどんどん増えてきている日本のスケートボードシーン、今後どうなっていくと思う?

瀬尻)若い人が増えていって、逆に大人の人達が大会に出なくなるのはいやだけど、でも若い人達でシーンをどんどん盛り上げていけたらいいなと思っています。

斉藤)パークも増えてきたり、どんどん多くの人にスケートボードをやってもらえる環境を作っていく中で、スケートボードをあまり身近に感じていない人はどうしたらいいと思う?かっこいいとか、あぶないとかいろんなイメージがあると思うけど。

瀬尻)新しい技ができるようになった時は、すごくうれしいんです。僕もそうだったけど、特にキッズはプロテクターをちゃんと着けて、転んでも痛くない状態にすれば、怖がらずに始められるし、楽しめるようになると思います。

斉藤)年齢的に身長が伸びたり、体格がどんどん変わっていく頃だと思うけど、スケートボードのスタイルも変わってくるのかな?

瀬尻)去年から10cmくらい身長が伸びたんですけど、だいぶスタイルは変わりますね。大人にしか出来ない技、子どもだからこそ出来る技があるんですけど、身体が大きくなると、それにつれて板も靴も大きくしないといけないから、対応していかないといけないです。そのためにもやっぱり練習ですね。

斉藤)将来のビジョンは?

瀬尻)この間、アメリカに行った時は、アマチュアの大会に出て15位でした。だから海外ではまだまだプロは上の存在です。X GAMES最年少のスケートボードチャンピオンが確か13か14歳で、今の僕ぐらい。なるべく早く世界チャンピオンになれたら一番うれしいけど、体もちゃんと大きくなって、20歳とかでチャンピオンになれたらうれしいです。最終的には、海外で名の知れたスケーターになりたいです。でも今の目標は次のAJSAで勝って、グランドチャンピオンになることです。

斉藤)稜君にとって、チャンピオンの条件とは?

瀬尻)僕は努力をし続けることがチャンピオンの条件だと思っています。アマチュアの大会でチャンピオンになって、プロの大会でも優勝することができたけど、常に努力は続けています。

斉藤)AJSA完全制覇目指して、頑張ってください!! その前に中間テストも頑張ってね。

瀬尻)頑張ります!! ありがとうございます!!




FILE008  BMX FLATLAND 佐々木元
2010 EXTREME BIKE LEAGUE 優勝
Grand Tactics 予選1位通過
■佐々木元的チャンピオンの条件

自信

斉藤)今年から始まった、マーティ・クオッパ主催の動画によるBMXフラットランドコンテスト“Grand Tactics”にエントリーし、予選1位通過ということだけど、非常に価値のある1位通過なのでは?

佐々木)動画バトルということで、自分が持っている1番の力を出しての戦いなので、決勝には1位通過じゃなきゃいきたくないという気持ちがありました。

斉藤)1次審査で80名が16名に、2次審査で16名が8名に、そして3次審査で8名が3名に絞られて、フィンランドでのファイナルにはTOP3が出場するとのことだけど、それぞれどんな審査になっていたの?

佐々木)2次審査は、2分の動画で編集有り。3次審査は、3分ノーカットというのが条件でした。

斉藤)3分ノーカットというのは、構成も含めてクリエイティブじゃないといけないと思うけど、どのくらい過酷だった?

佐々木)人生で1番つらかったかもしれません。

斉藤)普通のコンテストだと、会場のお客さんの声援とか雰囲気の中で気持ちが高揚しながら演技に突入していくという部分があると思うけど、今回は映像を撮影してエントリーする形。どうやって撮ったの?

佐々木)自分のビデオカメラで置き撮りして、納得いくまでとにかくずっと撮り続けました。

斉藤)それはメンタルな部分で自分をコントロールしていかないといけないよね。1人で置き撮りで最高のパフォーマンスをその場でやれというのと、何千人、何万人のお客さんの中で、その人達の声援に後ろから背中を押してもらえるような環境とかなり違うよね。

佐々木)映像をアップした後の皆の驚きとかコメントとかをイメージして、それを見せたい!!という思いで頑張るしかありませんでした。

斉藤)ファイナルは3人での戦い。ここで他の2人に勝たないと優勝の2文字にたどり着けないけど、勝算は?

佐々木)予選1位でこれたので、自分をしっかり見せられれば勝てると思います。勝ちたいです。

斉藤)今シーズン、国内ではほぼ敵なしという状況ですが、今回のような“Grand Tactics”と通常のコンテスト、全然意味合いが違うと思うけど自分はどちらに向いてると思う?

佐々木)“Grand Tactics”のような、新しい未来の技を自分で作って、自分のさらに上を行く自分を創っていくほうが、気持ち的に向いている気がします。

斉藤)エンターテイメント性という点を考えると、BMXフラットランドはどうですか?

佐々木)エンターテイメントとしてはすごく可能性のあるスポーツだと思っています。地方で子供達の前でショーをやる時は、いつもと変えて笑顔を心がけるとか、BMXは楽しいといえることをアピールしたいので自分の表情から作るような気持ちでやっています。大会はとにかく自分を見せたいということで真剣勝負でやっています。

斉藤)BMX以外に取り入れているような要素はありますか?

佐々木)他のスポーツを見て動きを取り入れるようにしています。たとえばフィギュアスケートとか。あと最近は日本舞踊と殺陣を練習しています。

斉藤)なるほど。フィギュアスケートも表現力の上で“指先まで”とよく言われるけど、日舞や殺陣はどんな要素が得られるの?

佐々木)BMXは技を決めてガッツポーズをして…それで終わり。後で繰り返して映像を見返すということが無いので、自分の演技を改めて客観的に見ることがほとんど無いんです。でも殺陣と日舞をやって初めて気づかされたのは、自分の動きを見返してみると、自分の演技力が想像しているほど周りに伝わっていないということ。斬るという動作も、大げさに最後まで腕を伸ばすとか、細部まで気をつけないと、見ている人には伝わらないことを痛感しました。それがきっかけで、BMXでも技1つ、ガッツポーズ1つとってもお客さんに伝えられる演技が出来るようになってきたと思います。

斉藤)日舞や殺陣をやろうと思ったきっかけは?

佐々木)和太鼓グループの族yakaraのリーダー三浦公規さんと一緒に、BMXと和太鼓の新しいショーを作っているんです。ただ一緒にやるだけでなくて、その2つのジャンルの要素を取り入れて、1つの物語を表現する完成度の高いものを作っているんですけど。

斉藤)それってまさにエンターテイメントだよね。すごいね。

佐々木)そうですね。最近すごく勉強しています。

斉藤)一口にコラボと言うけど、まったく違うジャンルのものだもんね。それを作っていく中で、日舞や殺陣を始めたってことかな?

佐々木)相手の文化を知らないと、一緒の気持ちでできないので、1から勉強しようと思って。

斉藤)BMXに乗りながらやるの?

佐々木)BMXに乗って技をやりながら、扇子さばきをするとかです。扇子の動きにも決まりがあって、ちゃんと再現しないと、日舞をやっている方にも見てもらえるショーにしたいので、1つ1つをちゃんとできるようにしたいんです。初めは、扇子を開くことすらできませんでした。

斉藤)これは本当に新しい試みだね。BMXフラットランドという競技の可能性が広げられるよね。完成したものを見たら、他のコンペティターのライダー達もすごいと思うよね。

佐々木)たぶん、今までこういうことをやっている人はいないと思うので…。

斉藤)現在、ワールドランキング5位。最近は日本人のスポーツ選手が数多く世界で活躍しているけど、パフォーマンス系の競技に関して言えば、日本の伝統文化が融合されるということになれば、それが認められたらとても強いと思います。それはイコール元君のスタイルになるわけでしょ?今は1つのショーとしてやっているけど、どんどん取り入れていけるよね。可能性としてはどうですか?

佐々木)そうですね。やっぱり目に見えなくても、自分の力になってくれているのがすごくわかって。堂々と演技できるようになったし。ファイナルに向けて変わっていけると思います。

斉藤)海外に出て、世界のライダーと戦う中で、世界チャンピオンになるにはこういうことが必要だな、足りないなと痛感することはある?

佐々木)1番感じるのは体格差です。でも水泳の北島康介さんとか、腕の長さとか体格の大きな差がある中で世界で活躍している日本人がものすごく励みになっていて、体格の差を日本人特有の細かい技術とか、日舞とか他のものを取り入れたメンタルの部分でカバーして戦おうとしています。

斉藤)そうだね。日本人のよいところを伸ばしながら、それがスタイルになっていくわけだから。外見もそのうち曲げを結えるようになるんじゃない?

佐々木)はい!考えてます。

斉藤)坂本竜馬のような顔立ちにも見えてきたけど(笑)どちらかというと、ストリートパフォーマンス系になると、アメリカだったらアメリカのカルチャーにだんだん依存していくことが多いよね。それは当然かっこいい。でも逆に相反して、日本のカルチャーをどんどん取り入れていくのは新しいよね。皆さん、こんな元君を是非応援していただきたいです。さて、元君にとってチャンピオンの条件とは?

佐々木)自信です。自分がBMXにかけた練習量や思いが誰よりも強いことを信じて毎日練習しているので、世界のトップの人達はあまりスキルには差が無いけど、そこでチャンピオンになれるかどうかは、その強い思いがきっかけになると思います。

斉藤)BMXフラットランド維新ということで、期待しています。がんばってください。

佐々木)ありがとうございます!!




FILE007  DRIFT Mad Mike
ニュージーランド・ドリフトチャンピオンシップ2009 優勝
■Mad Mike的チャンピオンの条件

熱意を持つこと、モチベーションを保つこと
自分を支えてくれるチームを持つこと
そのチームをHappyにすること

斉藤)ドリフトの魅力を聞かせてください。

Mike)ドリフトは基本的にリアドライブでないとコントロールできない部分があるなど、テクニックを要する点や、スモーク、ノイズ、アクションなど全ての要素が組み合わさっているところが魅力だと思います。

斉藤)今回の来日の目的の1つは“Red Bull Drift'N Ice”だったわけですが、普段のドリフトと氷上でのドリフトの違いは何ですか?

Mike)大きく言うと、1つのポイントに向かっていく時は、ハンドブレーキを使って、リアのウィールをブロックして近づいていくのですが、それを氷上でやるためには、ハンドブレーキを引いてしまうとスタッドが付いているので、リアのタイヤが逆に動いてアンダーステアになってしまうことですね。

斉藤)氷上でのドリフトの練習はどのくらいやったのですか?

Mike)もちろん、今回が初めての体験でした。ニュージーランドには2つくらいしか雪山が無くて、雪が降ったとしても大した雪では無いので、練習をする環境が無かったのです。

斉藤)何てことをさせるんだと思いませんでしたか?

Mike)去年のD1GPで岡山に来た時に、このプロジェクトの話をRed Bullから初めて聞いたのですが、氷上だとコントロールがゼロになっちゃうんだろうなぁとは思いましたし、YouTubeなどで「Ice、Drift」とか調べてみたけど、ほとんど出てこなくて…。今まで氷上でやっていると言えば、4WDを使ったWRCスタイルのアイストライアルのレース。でもそれはスパイクタイヤを使ったものなので、まったく違うし、一体どうなるのかというのは、なかなか想像がつきませんでした。

斉藤)ドリフトドライバーになるまでに、6歳からモトクロスバイクを始めて、フリースタイルモトクロスをやり、全身の骨を折るという大怪我を負って、そこからドリフトへと転向したわけですが、このターニングポイントは、わずか3年でドリフトチャンピオンになったことのきっかけになっていると思いますか?

Mike)FMXからドリフトへとキャリアを変えたわけですが、そのきっかけは日本のドリフトを見てかっこいいなと思ったことなんです。この2つの似通っている点は、ジャッジによって審査される点、正しいボディコントロールやバランスが必要な点などいろいろあって、自分が幼い頃からFMXをやっていたことは、今のドリフトでのキャリアを築くにあたって、大変役に立っています。
実際、10歳ぐらいから毎週バイクを乗りに行っていた山にあった知り合いの車にも乗り始めていて、草やグランドの上を走り始めていました。そういう感覚は絶対に貢献していると思います。また、FMXの頃のスポンサーとの関係、どのようにしたらスポンサーについてもらえるのか、どうすればスポンサーをHappyに出来るのかなどは、今のドリフトドライバーとしての自分にも非常に役立っています。
ニュージーランドには、日本のように峠で乗るとか、峠自体が無いので、そういう乗り方をしている人がいないのです。子供の時には、もちろんそういうコースを走ることは出来ませんでした。日本ではドリフトは急速に発展したモータースポーツだと思うのですが、ニュージーランドではなかなかそのような環境は無く、思うように乗れる状態ではないこともありました。

斉藤)最後にMad Mike的チャンピオンの条件とは?

Mike)熱意を持つこと、モチベーションを保つこと、自分を支えてくれるチームを持つこと。そしてそのチームをHappyにすることです。




FILE006  WINDSURFIN 板庇雄馬
ALL JAPAN WAVE CLASSIC 2010 優勝
Maneuverline CUP 2009 スペシャルクラス 優勝
■板庇雄馬的チャンピオンの条件

今自分が出来ることを全力でやる

斉藤)ウインドサーフィンを始めたきっかけは?

板庇)両親がやっていたこともあるんですけど、小3の頃にショップの店長さんと娘さんもウインドサーフィンをやっていて一緒にやろうかと声をかけてもらい、遊び感覚で始めたのが最初です。それから小4、小5くらいになり練習をしていくうちにプレイニング出来るようになって楽しくなり始めて、中学に入る頃には本格的に始めようと思うようになりました。

斉藤)その頃は部活に入らなきゃいけないとか色々選択があるよね?

板庇)ウインドサーフィンをやりながら、中学・高校と水泳部に入ってます。

斉藤)ウインドと部活とのバランスはどうしているの?

板庇)先生に頼んで、土日はウインドがあるので休ませてもらって、平日はがっつり練習をしています。土日の水泳の大会は、風が吹いていなかったら出ます。

斉藤)周りの先輩や同級生達からはどう言われるの?

板庇)先輩達もわかっててくれて。平日の練習はきちんとやっていたからだと思うんですけど、周りの皆さんに受け入れてもらえました。ウインドサーフィンをやっていく中で、道具が流された時に、水泳は絶対に役に立つし、とても大事だと思っています。

斉藤)本気でコンペティターとしてやっていこうと決めたのはいつ?

板庇)中3の頃です。全日本とかに出て勝つことができると、今まで練習して積み重ねてきたものが発揮できてすごくうれしいという気持ちや感動を味わえて、その中で本気でやっていこうと思いました。

斉藤)ご両親もウインドサーフィンをやられているということで、いろいろサポートもしてもらってきたと思うけど、ご両親から学んだことでとても役に立っていることはどんなこと?

板庇)道具を大切にしろということです。それを常に心がけることで、スポンサーにもついていただくことが出来て、ウインドサーフィンを続けることが出来ていると思っています。

斉藤)1月の全日本のアマで優勝して、これからプロとしてやっていくわけだけど、大きく変わったことはある?

板庇)練習に取り組む姿勢が変わったと思います。今までは親に甘えていた部分があったけど、人の練習をよく見たり、“勝つ”練習を海でも家でも常にしています。

斉藤)去年、ウインドサーフィンの聖地と言われるマウイで修行をしてきたわけだけど、世界は視野に入れてますか?

板庇)今まで、ジュニア、オープン、スペシャルと一段ずつ階段をのぼってきたので、次に狙っているのは日本チャンピオンです。日本チャンピオンになってから、世界に出て行きたいと思っています。

斉藤)マウイで修行する中で、世界と自分の距離、差をどのように感じた?

板庇)僕が一番ライバルだと感じ、すごいと思っているのはカイレニー君なんですけど、彼はいつもきちんと考えながら練習をしているんです。人が乗っているのをすごくよく見てる。差は僕的にジャンプだと思います。波乗りはやはり経験が無いと、すぐにはうまくなれないけど、ジャンプは練習次第でうまくなれると思っているので、差はあまり感じていません。

斉藤)高齢化が進むウインドサーフィン界で、雄馬君達若手が活躍してくれると、ぐっと盛り上がっていくと思うんだけど、すぐにでも世界を目指してもいいんじゃないかな?

板庇)今ダブルフォワードという大技を練習しているんですけど、まずそれができるようになってから、世界を考えようと思っています。

斉藤)ダブルフォワードは相当難易度の高い技だけど、それを成功させるにはケガの心配もあるよね。そのあたりはどのように気をつけているの?

板庇)いきなり練習せず、研究とイメージを固めていく中で、ある程度出来そう!と思う瞬間があるんです。そこまで行ってからチャレンジするようにしています。そうすることによって、今までと違った感覚が味わえるんです。ここが足りない、こうすれば出来そう…というイメージがどんどんわいてくるので、初めから無理にジャンプをばんばん飛ぶようなことはしないようにしています。

斉藤)ウインドサーフィンの他に、体を作るためにやっていることは?

板庇)サーフィン、スタンダップパドル、スケボーくらいですね。あまり体を動かせてないなと思う時はトレーニングをしたり、走ったりはしているけど、本格的にはあまり出来ていません。

斉藤)今18歳だけど、生活の中でウインドサーフィンが占める割合はどのくらい?

板庇)8割くらいです。

斉藤)普通の中学生や高校生が味わうものを味わえていない部分もあると思うんだけど。失っているものも多いよね?そのへんはどう思っているの?

板庇)今自分の1番したいことがウインドサーフィンなので、失ったとか間違ったとは思っていません。充実しています。

斉藤)ウインドサーフィンはやったことが無いと、そのすごさを体感できないと思うんだけど、雄馬君なりにウインドサーフィンの魅力を伝えてくれる?

板庇)ウインドサーフィンは、サーフィンともヨットとも違って、風を感じて自然の中でとても楽しく遊べるスポーツなので、是非やってみてほしいです。

斉藤)アマのチャンピオンになった雄馬君が思うチャンピオンの条件とは?

板庇)今自分の出来ることを全力でやる!! これからも努力し続けて世界の舞台に向けて戦っていきたいと思います。




FILE005  WINDSURFIN Bjorn Dunkerbeck
世界タイトル獲得数 世界1位(ギネス記録保持者)
■Bjorn Dunkerbeck的チャンピオンの条件

プライベート、その競技を楽しむこと、大会に臨む気持ち
この3つのコンビネーションを大事にすること

斉藤)私もウインドサーファーのはしくれですが、海以外で、しかもスタジオでお会いできるとは思っていませんでした。ビヨン・ダンカーベックさんをお迎えしました。ビヨンにとってウインドサーフィンとは?

ビヨン)ウインドサーフィンには3つあって“フリースタイル”はBMXみたいなものだね。15歳〜20歳位の若い人達がやってるね。“ウェイブ”は20代〜35歳位の人が多くやってる。“スラローム・スピード”は85〜100km/hも出るので、大会に出るなら体力も使うし、体も作らなくては出来ないよね。ウインドサーフィンは自然を使うスポーツだよ。波や風を使い、笑って楽しくなれるね。すごく楽しいX SPORTSだよ。

斉藤)ビヨンはレース、ウェイブ、スラロームと全てでチャンピオンになっているということで“完璧なウインドサーファー”として世界のトップに君臨していたのですが、一度引退をしています。その理由を教えてくれますか?

ビヨン)1986年〜99年までは全てのウインドサーフィンの競技をやっていたよ。フリースタイル、スピード、スラロームなど全てのタイトルを獲った。しかし、ずっと全ての種目をやり続けるのは難しいと思い、2001年から“ウェイブ”に絞ることにしたんだよ。25年近く大会でずっと表彰台にのぼったけど、全部をやるというより、フォーカスしてやったことでチャンピオンになれたし、その後“スピード”の種目にも戻ってきたけどトップになれたよ。2009年はスラロームスピードで3位になれたし、2010年の目標もトップ3だけどもちろん優勝は狙っているよ。

斉藤)ウインドサーフィンシーンは道具も変わって進化してきていると思うし、ビヨンのように全てのタイトルを獲るようなウインドサーファーは現れないと思いますが、その反面、1つの種目に特化している、特に“フリースタイル”の選手とかも出てきています。最近のウインドサーフィンシーンをどのように思っていますか?

ビヨン)1990年位からどんどん全体的にレベルが上がってきて、1つ1つの種目にフォーカスをしないと勝てなくなってきた。つまり競技のレベルが上がってきているということだね。それはスキーなど他のスポーツにも当てはまることだと思うんだけど…。

斉藤)スラロームとコースレースにフォーカスを当てたということは、(ビヨンにとって)トップを狙える種目と思っているということですよね。

ビヨン)今年40歳になるけど、スラロームとスピードなら今でもトップレベルが狙えると考えているよ。スラロームはあと2,3年、スピードは4,5年はトップでいけると思っている。今までの経験や知識、年齢や体力全てを考えて、そのくらいは出来ると思うんだ。ウェイブは自分の歳で考えると難しいだろうという感覚はあるから、トップを狙えるところでやっていきたいと思っているよ。

斉藤)コンペティター(大会出場者)としては2,3年と言いましたが、例えば同じ時代にやっていたジェイソン・ポラコウやロビー・ナッシュのように一線を退いて大きな波を攻めたりとか、1つのスタイルを作っていると思うのですが、コンペティターを退いた後のビヨンの将来像を教えてください。

ビヨン)ジェイソン・ポラコウはウェイブで2,3度優勝しているし、ロビー・ナッシュは23回世界チャンピオンになっているけれど、彼らはもう引退している。でも僕はコンペティターを辞めたくないんだ。僕のハートの中に戦う炎が灯っているうちは、大会に出続けようと思っているよ。

斉藤)ウインドサーフィン以外にスノーボードをやったり、車のレースに出たり、いろいろやっているみたいですが、若い時にはウインドサーフィンだけだと思ったんですけど、ある程度キャリアを積んで他のスポーツに目を向けていることは、コンペティターにとって、それら他のスポーツの要素を取り入れることが大事だと思っているからですか?

ビヨン)非常に影響してるよ。スノーボードは1990年代の初めからやっているんだけど、スイスに住んでいて3000m級の山で楽しんでいるよ。まず3000m級の山を登ることで血流などのトレーニングになるし、頂上から下に下りていくことで足の強化も図れるよ。メンタルや集中力のトレーニングにもなるしね。僕はマウンテンバイクもやってる。毎日必ず2,3時間は何かのアクションスポーツを楽しんで、ウインドサーフィンに生かしていくんだ。マウンテンバイク、サーフィン、スタンダップパドル、スノーボードなどいろいろなスポーツを毎日やっているよ。

斉藤)日本のウインドサーフィンはスポーツとしての認知度が低いと思います。今回ビヨンが来日して、日本のウインドサーファーはすごく刺激を受けると思いますが、日本のシーンをどう思いますか?

ビヨン)日本のシーンは世界のシーンに比べると小さいものかもしれないけれど、僕の印象では日本のウインドサーファーは“熱意がある人達”というイメージがあるよ。過去には御前崎とか新島でワールドカップが開催され、10000人位の多くの観客が見に来てくれたよね。今回も刺激を受けてくれるとうれしいな。

斉藤)ビヨンはプロの世界タイトル33個でギネスブックに載っています。シューマッハが90持つ世界単独タイトルに対し、ビヨンは115個持っていて、今でも帝王と呼ばれていますが、チャンピオンの宿命やプレッシャーを知り尽くしていると思いますので、真のチャンピオンビヨンにとって、チャンピオンの条件とは?

ビヨン)まず最初に、チャンピオンになるためには“若さ”ということが重要な要素だね。やっているスポーツ自体を愛して、僕は大会が大好きだし、世界中の大会に行くことも好きなんだ。良いバランスを保つことも条件の1つ。年間15〜20試合近くのワールドカップに参戦していく中で、自由にウインドサーフィンを楽しむことも大事だし、大会も大事だし、プライベートライフも重要だね。僕は家族があるよ。3人の子供がいるからきちっとやっているね。プライベート、ウインドサーフィンを楽しむこと、大会に対する気持ち、この3つのコンビネーションが大事だと思うね。

斉藤)真の世界チャンピオンが言うのだから間違いないと思います。今日はどうもありがとう。

ビヨン)どうもありがとう。 



FILE004  BMX FLATLAND Martti Kuoppa
2000,2001,2002 X-GAMES BMX FLATLAND 優勝
  
■Martti Kuoppa的チャンピオンの条件

Pain(苦しみ、痛み)

斉藤)日本のBMXライダーを見てどうですか?

Martti)日本は12回くらい来たことがあって、日本人のライダーがどんどん上達しているのは見ているし、感じてるよ。世界レベルになっているし、日本自体も好きだよ。

斉藤)マーティはX-Gamesでも3年連続チャンピオンになったし、世界チャンピオンになる意識とか勝ち方とかを知っていると思うんですが、日本の選手に足りないものは何だと思いますか?

Martti)勝つことだけを目標にしていると世界チャンピオンに到達することは難しいと思います。勝つためだけにやっていたら、頂点にはいけないんじゃないかな。トップレベルを維持するためには、そのスポーツを愛し、生活に取り入れ、尊敬する気持ちを持たなければいけない思います。

斉藤)3年連続チャンピオンになって、そのプレッシャーの感じ方は毎年違ったと思うのですが、今振り返ってみると、自分のメンタルな部分はどのように変化していきましたか?

Martti)いきなりX-Gamesでチャンピオンになって、賞金や地位を手に入れたのですが、年々勝たなくてはいけないということが精神的にも負担にはなってきました。上手く自分の気持ちをコントロールしなくてはいけないというプレッシャーは年々増していきました。若いライダーにもそのようなアドバイスはしてあげたいと思っています。

斉藤)マーティ的チャンピオンの条件とは?

Martti)Pain(苦しみ、痛み)

斉藤)喜びは無いの?

Martti)チャンピオンになって世界を回れるようになって、色々な人に会え、文化に触れることができたことなど、非常に刺激的でそれはすごく良いことでした。友達も増えたし、世界中の人と仲良くなれたことは自分にとってとても良いことだったと思います。自分を信じて、楽しむことを忘れずに、他人の意見に流されず、自分を信じることが一番大切なことなんだと思います。

Martti Kuoppaのライディング映像はこちら



FILE003  FREESKI 長田慎士
2009 WSSF ビッグエア(カナダウイスラー) 優勝
2008 スキーボードワールドカップ(ドバイ) 3部門(ビッグエア・レールJam・スロープ)にて金メダル
  
■長田慎士的チャンピオンの条件

一言で言えば“努力”

斉藤)日頃はどういうトレーニングをしていますか?

長田)ゲレンデにあるジャンプ台で、同じジャンプ台をひたすら飛んでます。さらにレールとかハーフパイプもあるので、ビッグエアと同じように飛ぶ練習とかもしますし、それ以外にもトランポリンや筋力トレーニングもしています。

斉藤)海外と比べてパーク1つとっても規模が日本だと小さいイメージがありますが、どうですか?

長田)すごい小さいと思います。海外にたくさん行っているとそう思いますし、環境は海外のほうが整っていますね。日本人が勝つとしたら、どれか1種目選ぶしかないですよね。

斉藤)そんな環境の中でも2009年ウィスラーで行なわれたWSSFのビッグエアーで優勝したんですよね。ビッグエアーという競技は“慣れ”が必要ですよね。慎士君が勝ったということはすごく意味があることだと思うんですけど…。

長田)その大会のためだけに頑張ってきましたから、優勝してみて“意味がある”というより“夢がある”という感じでしたね。

斉藤)海外のほうが環境がいいということであれば、世界No,1を獲ったわけですから、海外でトレーニングして海外を回るという考え方はないんですか?

長田)候補にはあります。でも海外という環境が今の自分にどうしても合わなくて、日本が良いですね。ストレスもたまってしまうし、常にトレーニングで同じジャンプ台を飛んでいると飽きてしまう時があるんですよ。でもあきらめてしまうと世界を獲れないんで…。ストレスがたまった時、癒してくれるのが実家だったり、日本のTVだったり…。

斉藤)飛んでる瞬間は数秒だけど生活を考えると自分の落ち着くところが良いということなんだね。アスリートとしては大事なことだよね。日本をベースに海外を回るというスタイルは今後も変わりませんか?

長田)どうしても“マズイな”と思った時には環境を変えるしかないと思います。

斉藤)WSSFで優勝した訳だから“日本の長田慎士”から“世界の長田慎士”になった訳だよね。そのあたりは自覚していますか?

長田)自分の中では世界チャンピオンという意識はあまり無いですね。まだまだ上にはいると思っているんで。

斉藤)世界のトップになるとギリギリのところで皆チャレンジしているんだからほとんど変わらないと思うんですよ。その中で勝つというのはフィジカル面というよりメンタルな部分で他の選手に負けてなかったことが大きいと思うんですが?

長田)公式トレーニングだと皆最初ジャンプ台に合わせるというやり方で練習するんですけど、自分は最初からトリックをやっていたし、メンタル的には表彰台のことしか考えてなかった。過去3回出て予選落ちしてたので今年は「決勝に!決勝に!」とずっと考えていました。

斉藤)過去の3回の予選落ちというのは、優勝への布石としては大きな経験だったと思うのですが、何か確実な手ごたえとかありましたか?

長田)1回1回、何が足りなかったか?ということを考えていく中で自分のトリックも進化していったし“負ける”ということがすごく嫌になって“勝つ”という言葉やイメージが明確に浮かび上がってメンタルが強くなりましたね。

斉藤)メンタルってイメージってことなんでしょ。どういうイメージで、パフォーマンスとイメージが近づいていくんですか?

長田)何度も優勝している人って、表彰台にすでに慣れていると思うんですよ。初めて世界を狙う時は表彰台の真ん中に立っている姿を頭にたたきこむんですよ。ボクシングの人が世界チャンピオンのベルトを付けているイメージを持っていれば夢が叶うというように…。

斉藤)メジャースポーツだとメンタルトレーナーとかいるけど、慎士君の場合は自分で?

長田)自分の母親が常に「勝つというイメージを持ちなさい」そして「絶対にあきらめないというイメージを持ちなさい」と言うんですよ。あと「トレーニング中から大会で勝って1番になることを頭に入れときなさい」って言いますね。

斉藤)お母さんがいい先生なんだね。

長田)メンタル面では母親に助けられています。

斉藤)昨年以上の結果を皆期待するんだけど、今シーズン変わった部分はありますか?

長田)昨年優勝して“追われる立場”ということを初めて知ったので、日本チャンピオンの時は日本人選手として追われる立場だったんですけど、世界に追われる立場になったので、今まで以上に努力しなくては勝てないでしょうし、今回のX-GAMESを見てても何かを変えなければ勝てないと実感していますし、トレーニングは今まで以上激しくやっています。

斉藤)技の進化はとどまらないので「追いつき、追い越せ」ということで、慎士君も世界のトップは大変だと思いますが、自分なりのトレーニング方法ってあるんですか?

長田)自分の持ち技はスイッチ(後ろ向きから入ってくる技)からの踏み切りの高さと着地は世界でも負けないと思っているので、空中の動作をどう表現するかを試して新たな一歩を進みたいと思っています。

斉藤)最後に、長田慎士的チャンピオンの条件とは?

長田)努力すること。あきらめなければ世界チャンピオンという夢が出てきて夢が叶う。努力が少しでも欠けてしまえば世界は遠くなっていきます。一言で言えば“努力”です。



FILE002  SNOWSCOOT Nicolas Pillin
2007&2008 Freestyle Snowscoot WORLD CHAMPION
  
■Nicolas Pillin的チャンピオンの条件

自分のやりたいことを目標としてトレーニングし
やれるんだ!!という精神で頑張ること

斉藤)日本のゲレンデはシーズン真っ只中なんですがどうですか?滑ってみて。

Nico)雪もたくさんあり、パウダーもずっとあって、良い人もいっぱいいて楽しく滑れているよ。

斉藤)Nicoはスクートを始めるにあたって、ベースにはBMXやMX(モトクロス)があると聞いているの
ですが、もしBMXやMXをやっていなかったら今のライディングが違っていたとか、やっていたから
今のライディングがあるとか…自分でどう分析していますか?

Nico)BMX、MXを通じて、スポーツに対する姿勢、トレーニングして身に付けているということを学んだよ。MXは遠く高く飛ぶことに役立っているし、BMXは細かいトリックをするのに非常に役立っているよ。だから両方ともやっていてよかったね。

斉藤)スノーボードやスキーでなくて、スノースクートを始めようという人に対して、スノースクートの
面白さ、凄さを教えてくれませんか?

Nico)スノースクートの魅力は、スノーボードやスキーと比べてすぐに雪の上を滑れることが出来る
手軽さだよ。滑れるようになった後は自分次第でパークやビックエアなど無限大に楽しめるんだ。
自分がスポーツとしてトレーニングしていけば無限大の可能性があるよ。

斉藤)Nicoは凄いエアを見せてくれますけど、どういうステップを踏めばNicoみたいなジャンプが
出来るようになるでしょうか?

Nico)段階的にやっていかなくてはダメなんだけど、まずは基本を身に付けてスクートをコントロール
し、ゲレンデできちっとライディング出来るようになって徐々に小さいジャンプから始めるんだ。
小さいジャンプが飛べるようになったらトリックを入れたりして段階的に大きくしていくんだ。
頭を使ってスマートにやっていかないと怪我につながるから、リスクやリミットを超えないようにコントロールしながら大きくしていくんだよ。

斉藤)07-08のスノースクートフリースタイルの世界チャンピオンになったわけですが、今振り返って
みてコンペティターとしていかがでしたか?

Nico)数年やっていてチャンピオンになれたのは練習の結果で、もちろん非常にうれしかったよ。
でもタイトルと関係なく楽しく滑ることを常に意識しているし、選手として、スポンサーなども含め、
最前線で活動出来るのにはいつか限界も来るだろうし…。でもスクートで生活出来れば最高に幸せ
だね。
世界戦は2年おきなので先シーズンは大きなコンテストは無く、スノースクートムービーの撮影や
ショーなど、ヨーロッパや日本でも活動してたよ。ちょっとリラックスして滑れたかな。

斉藤)今年は世界戦があるんですよね?

Nico)今年は3月にカナダで開催され、僕も参加する予定だよ。世界のライダー達と同じ空間で滑れることも楽しみだし、若い才能も発見したいね。

斉藤)コンペティターとして世界チャンピオンの防衛という目的もあると思いますが、これからどのようにスノースクートを広げて伝えていきたいですか?

Nico)どのスポーツもそうだと思うけど、イメージを伝えること、つまり格好良さを伝えていきたいんだ。スクートでどんなことが出来るか!そして夢を与えるようなライディングを見せたいんだ。もちろん選手としてタイトルも防衛しなくちゃならないけど、どちらかというとスクートを普及する活動としてDVDを出したり、若い選手を発掘して次のレベルにしたいね。

斉藤)Nico的チャンピオンの条件とは?

Nico)トレーニングを楽しむことを忘れないこと。目標を持てばタイトルは掴めるはず。
基本的には、本当の自分のパッションの為にやること。
スポンサーの為とかではなくて、自分のやりたいことを目標としてトレーニングして、やれるんだ!という精神で頑張ることだよ。

Nicolas Pillinのライディング映像はこちら



FILE001  BMX FLATLAND 田中光太郎
CORE X-TREME SUMMER GAMES 01  優勝
BMX FLATLAND日本選手権 03シーズン 優勝
  
■田中光太郎的チャンピオンの条件

自分を好きになること

斉藤)BMXの魅力は?

田中)ストリート、ダート、レース、フラットランドとジャンルが多いことと、ストリート、フラットランドなどの
競技には技の規定が無いことですね。イメージ、想像しているものを追求し、表現すればいいということが楽しみで、まるで絵を描いていく感じ。

斉藤)(フラットランドを)見ていると当然アスリートという表現も入るのですが、イマジネーションというか日頃の音楽を聴く感性とかも大事に思えるんですよね。

田中)コンテストによっては自分で選曲するんですよ。ロックの人、HIPHOPの人、レゲエなど、皆それぞれのジャンルでアプローチし、ライディングに、生活とか性格とかその人の考え方が出やすい競技だから僕は大好きなんですよ。

斉藤)世界的に見て盛んな地域は?

田中)フラットランドというジャンルなら日本かもしれないですね。日本人特有の細かい姿勢やスイッチを気にするので活かされやすいジャンルですね。

斉藤)田中光太郎的チャンピオンの条件とは?

田中)自分を好きになること。コンテストには皆チャンピオンになろうと来ているし、チャンピオンになる奴の違うところは、自分が1番だと思っていること。公開練習の時、すごいことをやっている人を見て、
「やべえ、大丈夫かな?」と思ったら負けちゃったりするんですよ。「何位になればいいな」という気持ちではチャンピオンになれないし、自分のことを1番だと自分を押すことができる自分が必要。自分がすごいと思えないと人からすごいと思ってはもらえない。

斉藤)その自信は日頃の練習の裏づけが必要だよね。

田中)自分に自信を持つこととは、不安要素をどれだけ取り除けるかが軸になってくると思うんですよ。それを作るのは練習でもあるし、生活の中でもきちんと良い状態を作っていくこと。それがイコール自分を好きになることでもあるんですよ。自分のことが好きで、自分のライディングが1番格好良いとちゃんと思えるようになるんですよ。

斉藤)頑張っているんだけど、練習とかで壁に当たっているライダーの子達に克服法を教えてくれる?

田中)行き詰ってBMXそのものの楽しみを忘れて練習がつまらなくなる時があると思うけど、そんな時はBMXを初めて買って家に持って帰る時のあのワクワク感を思い出してほしい。あれを思い出して「ただこいでただけでも楽しかった」という気持ちを取り戻せればシンプルに物事を考えられるようになります。その技ができなかったら、違う技を練習してみようかな?とか街を一周してみようかなって。BMXの楽しみって今ぶつかってる壁その1つを越えることだけじゃない。もっと幅広く考えて、こぎまくってください。


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